「鼻炎」には様々な原因や
分類があります
「鼻炎」は日本人の約40％の方々が持っていると言われ、当院でも多くのご相談をいただいております。
鼻炎と言えば、スギ花粉症やヒノキ花粉症のような「アレルギー性鼻炎」のイメージが多いですが、「非アレルギー性鼻炎」という鼻炎もあります。さらに「季節性」と「通年性（1年中）」のものに分かれます。
ご自身の鼻炎の原因や分類がわかると効果的な治療を受けることができるので症状が改善する可能性が高くなります。
こんな場合はご相談ください
- 鼻がつまる
- 喉に何か流れるような感じがする
- 鼻水が出る
- くしゃみが止まらない
- においがしにくい
- 鼻血が出た
- 鼻がにおう
- 頭や顔が痛い
- 鼻の中にできものがある など
主な鼻の症状一覧
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎とは、鼻から体内に侵入した異物を排除しようとしてくしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が病的かつ過剰に起こる病気です。アレルギーの原因物質（アレルゲン）を特定するための検査を行うことが大切です。
内服や点鼻薬、舌下免疫療法などで治療を行います。
急性鼻炎
急性鼻炎とは、鼻かぜとも言われ、呼吸する際の空気の通り道である鼻腔に急性の炎症が生じている状態で、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状があります。内服に加えて、ネブライザーでの治療を行うことで、より早く症状を改善することが可能です。
血管運動性鼻炎
血管運動性鼻炎とは、寒暖差アレルギーとも言われ、冬から春などの季節の変わり目や、急な気温の変化のタイミングに、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状があります。食事の際に症状が出ることもあります。アレルギー性鼻炎の症状に似ていますが、検査を受けてもアレルギーを示すものはありません。点鼻薬や内服などで治療を行います。
鼻せつ
鼻せつとは、細菌感染によって鼻の入り口や、鼻の頭が赤く腫れ、痛みがある状態です。
軟膏や内服などで治療を行います。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎とは、両頬にある空洞（副鼻腔）に急性炎症が起きている状態です。鼻づまりや粘り気のある鼻水、頭痛、頬の痛みなどの症状があります。お子さまの場合、副鼻腔をつなぐ仕切りが未熟なため、副鼻腔炎になりやすい傾向があります。
内服などで治療を行います。
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎とは、蓄膿症とも言われ、急性鼻腔炎が悪化するなどして、両頬にある空洞（副鼻腔）まで炎症が及んだ状態です。鼻づまりや粘り気のある鼻水、頭痛、頬の痛みなどの症状があります。お子さまの場合、副鼻腔をつなぐ仕切りが未熟なため、副鼻腔炎になりやすい傾向があります。急性副鼻腔炎同様、内服などで治療を行います。
鼻出血
鼻出血とは、鼻血とも言われ、鼻から出血がある状態です。お子さまの場合、ほとんどが鼻の入り口から1cmほどのところにあるキーセルバッハと呼ばれる部位からの出血です。大人の方の場合で、多量の出血や、繰り返し出血するときは、さらに奥から出血している可能性もあるため注意が必要です。
原因は様々ですが、鼻をしっかりおさえるかティッシュなどを鼻に詰めて圧迫すると止血ができます。
鼻骨骨折
鼻骨骨折とは、転倒や交通事故、スポーツなどで鼻を強打してしまい、鼻の骨が折れた状態です。鼻が曲がったり、へこんだり、匂いを感じにくくなったり、稀に物が二重に見えるなどの症状があります。
鼻の中に特殊な手術器機を入れて変形を戻します。
鼻中隔弯曲症
鼻中隔弯曲症とは、鼻の穴を左右に分けている真ん中の仕切りが左右どちらかに強く曲がった状態です。鼻づまりやいびきなどの症状があります。治療は手術が必要となります。